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新年会

 久しぶりに富士山を見てきた。

 東側の稜線だけが縁取りをしたように雪をかぶっていなかった、ように見えた気がしたが、あれは錯覚か。

 上野原や大月あたりの山々のあいだにのぞく富士山。

 中央高速はいつになくすいていたらしく、のっけてくれたサクライさんのシトロエンはぐんぐん走る。

 若いころからほとんど組織に属したことがなかったので、新年会なんてイベントにはほとんど縁がなかったが、今年はやりかけたことの縁もあって出かけていった。

 いつものことだが、山を抜け、眼前に甲府盆地がひろがるときの気分は、悪くない。

 新年会とはいえ、会場はワイナリーのしゃれたレストラン「ゼルコバ」。樹齢900年の折れた巨大ケヤキの木の幹が残っていて、店名「ゼルコバ」も「ケヤキ」を意味する。

 ふだんは裏方でワインをつくっている人たちがフロアを囲んだ。その中心には、シェフ・ヒロタとシェフ・ハシノクチたちがつくり、マネジャー・サノたちが用意してくれた、食欲を刺激するものの数々。

 素朴な表情のワインをつくる人たちが、子どもも交じって、それをどんどんたいらげていく。

 うん、うまい。おいしい。でも、アチャ、齢56の胃袋が刺激された食欲を裏切る。

 お肉や魚や、ほとんどなんでも好物といえる無節操男の好物を欲にまかせてぱくぱく食べていたら、あっという間におなかがプックリ。そこへワインが1杯、2杯と流れ込んできたら、もう夜型生活者の睡眠不足の頭には、マイクロ睡眠の波状攻撃が襲ってきた。

 あとは、目の前で話をしている人の話もマイクロ睡眠に脈絡を寸断され、目をあけているのがやっと。

 おいしかった。なごやかだった。つかれた。

 でも、サクライさんのシトロエンに3人で乗り合わせ、東京についたときに、ひとり、またひとりと「おつかれさまでした」と言っておりていったときの光景、気分は悪くなかった。

 ワインに生きる人たちの集う山梨・一宮のしゃれたレストラン「ゼルコバ」、おすすめだ。 


by pivot_weston | 2012-01-15 21:57 | ワイン