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紡がれ出るもの

一瞬でつくれ、まあ、ふつうにしていれば
70年から80年くらいもつものがある。

よく考えると、
ずいぶん長もちするものだ。

世のなかには、建造物のように、
1000年以上もつものもあるから、
それにくらべれば、たいしたことはない、
と言えるかもしれないけど、
建物のほうは、一瞬ではつくれない。

それに、
実はこの、70年から80年くらいもつものも
ゼロからつくられるのではなく、
ひとつ前のものから
生きた設計図を受け継いでつくられているので、
その設計図の寿命に目を向けると、
1400万年という、とんでもない長い時間
もっていることになる。

ひとつのものだ。
それに、違いはない。

だが、ひとつのものとして、
それ全体に統一された意思のようなものがあるかというと、
それはよくわからない。

1400万年という
わたしたちでは見ることのできない長い期間にわたって、
その全貌を見渡してみないと、
それはなんとも言えない。

まあ、同じように、同じくらいの長い期間、
もっているものはほかにもある。

そちらを見ていると、
どうも「意思」なんて狭い了見のもので統一されているようには思えない。

だから、この、はた目には70年から80年くらいもつものも、
狭い了見で見ると、行き当たりばったりに思えても、
きっと、よくわからない、なにかに従って
その命を紡いで生きていっているのだろう。


by pivot_weston | 2009-10-20 11:52 | ブログ