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ウサイン・ボルトの遠心力

100mの9秒58に続いて、
200mでも19秒19の世界新……

と言われても、
数字だけでは、そのすごさがいまひとつピンとこないが、
ボルト選手がこれまでの大選手にもまして背丈の大きい選手だからか、
200mで第4コーナーをまわるときの
黄色いジャマイカのユニフォームを着たその大柄な体の
傾きかたがとても印象に残った。

あの大きな体があそこまで傾いて、
なおかつ倒れずに前進運動を維持している。
あのとき、ウサイン・ボルト選手の脚は
どれくらいの力でトラックを蹴り、
どれくらいの反作用に耐えているのだろう?

高速コーナリング中のあの体にはたらいている遠心力とは、
どれくらいのものなのだろう?

それをどこかの遊園地で体験できるようにしたら、
こちらの脚が折れてしまうのだろうか?

だが、待てよ、
9.58×2=19.16ではないか。

一般に、短距離競技の選手の200mのタイムは、
100mのタイムの倍より短くなるのではないのか。

ボルト選手の200mのタイムが100mのタイムの倍より長くなっているのは、
彼が、その法則が適用されないレベルまで達したということなのか。
それとも、まだまだ200mに記録短縮の余地が残されているということなのか。

ボブ・ヘイズ10秒0、
トミー・スミス19秒8
の時代の感覚からすると、
彼の200mのタイムはいずれ18秒台に突入するようにも思える。

でも、そのときは、鍛えに鍛えた彼の脚でも
折れてしまうかもしれない。
人類の宝物は大切にしよう。


by pivot_weston | 2009-08-21 07:51 | スポーツ