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事件の衝撃

あ、いや、テレビによく出ていた草なぎくんが
素っ裸で騒ぎまくっておまわりさんにつれていかれて
仕事を失ったことを言っているのではない。

昨日、仕事先で30過ぎの女の子とその話をしているときに、
「こういうことはあるよ、四六時中、人目にさらされていたらね。
しかも、この人は子どものころからそうなんだろう」と言ったら、
真顔で「いや、でも、いけないことはいけないことだと思います」
と言われたことだ。

不気味な真顔だ。
また例によって戦争中の「一色」に思いがおよぶ。

この事件の前にも、仕事先ではなにかとSMAPの話が出ていた。
要するに、テレビで見て、話題にしていたということだ。
利用するだけ利用して、相手のぶれは許さない
という姿勢にも不気味さを覚える。

ふだん、実質的には自分となんの関係もない、遠くで起きた事件について、
ただマスコミという媒体でつながっているというだけで、
「ひどい」「許せない」などと、あたかも当事者であるかのように語る
テレビのコメンテーターに感じていた不思議さにも思いがおよぶ。

すでに起きてしまった事件について、
遠くにいる人間が感情をぶつけてなんになるのだろう。
事件が起きたところから、わたしたちにできることとはなんなのだろう。
そう考えると、はて、他人を批判する人間の心理の裏側にはたらくものとはなんなのか、
ということにも思いがおよぶ。

また生半可な知識で怒られるかもしれないが、
この世には、なんでも乱雑さの度を増していくというエントロピー増大の法則がある。
そこで、多くの人たちはコンクリートの枠に囲まれて暮らす生活を選んでいて、
風が吹けば木の葉がそよぎ、砂ぼこりが立つのがあたりまえの自然のなかで、
ゴミひとつ落ちていない状態をよしとしながら
環境保護、自然保護を叫んで生きている。
病理は、草なぎくんだけでなく、多くの人のなかに存在しているように思う。
あ、もちろん、わたしのなかにもバリバリに……なのだが。


by pivot_weston | 2009-04-24 09:01 | ブログ