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野に咲け、あざみ

しばらく前に送っていただいていた
芦原すなおさんの掲題の小説を読みだした。

どの作品を拝見していても思うが、
卓越したかただ。

同じ地域で育ち、
おかあさんのことも遠目に拝見していただけに、
その卓越ぶりがよけいによくわかる。

また、卓越ということがどういうことかも、
なんとなく、ぼんやりとした印象として伝わってくる。

でも、ほかの地域で育ち、異なる文化を背景としておられるかたがたに、
この卓越ぶりがどこまで伝わるだろうか、
という疑問も感じる。

いや、小説というのは
そもそもそれほど多くの読者を想定する必要のないものかもしれない。

自分の育った環境や文化を
卓越した才能によって手ざわりの確かめられるかたちにしていただける
わたしたちは、幸せ者と言ってもいいのだろう。